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D2Cというと、化粧品。化粧品といえばD2C。それくらいにD2Cと化粧品は相性がいいです。
化粧品といっても幅広く、いわゆる化粧品、お肌のクリームなどのスキンケア関連、シャンプーやコンディショナー、スタイリング剤などのヘアケア系商品などがあります。
多分ですが、木をつかった化粧品の容器というと、超絶有名なブランドさんがあるので、なかなか同じことをしても。というものがあるとは思いますが、やるなら、差別化は必須。
しかも、機能や品質といったところはもちろんのこと、おしゃれであるデザイン性ももはや前提となってきています。こういった差別化ではなく、アパレルの某ブランドのようにメイドイン〇〇県のようなこまかなセグメント化を施して〇〇県産材をつかって地方創生に貢献している。とか、伝統の紋様などを入れて、伝統技巧を未来につなぐ、など、社会や環境への貢献などで消費が自分だけでなく、自分のまわりにつながって貢献しているような形での差別化が求められつつあると思います。
今回もコラム書いていきます。コラム担当なかのひと1号です。前職では化粧品ではないですが、医療機器メーカーにてD2Cのマーケティングを担当。おしゃれと無縁の機器におしゃれ視点を取り込んだりしてきました。
さて、本題です。

こういうの、木で作れますよ。しかも支給材や地域指定などでつくることも可能です。
なぜ「木製の化粧品容器」が注目されるのか
さて、私たちのMOKUには、結構この手のお問い合わせがあります。「木でケースつくれませんか?」というものです。
なかなかこれが難しいのですが、なぜ難しいのか?といいますと、まず私たちは基本的には国内製造です。
日本の森の木を切って、日本の森に人の手を取り戻すのは当たり前として、それだけではほんとうに循環的な取り組みにならないと思っています。
里山の産業として、森の木を里山の製材加工所で板にして、板を地域の木工加工までおこなうこと、地域にほんとうに人の手を取り戻すのに、ただ森の木をつかうだけでなく、入れ続けられるように、その地域の伝統的な木工加工の技術や経験、ノウハウも未来に残す必要があると思います。
サステナブル志向とプラスチック削減の流れ
世界的に環境配慮の意識が高まってきています。とくにミレニアル世代やZ世代を中心にしてですが、環境や社会への配慮をすることに前向きの世代が増えてきています。
これだけでなく、とくに上場されている企業では、SDGsを超えてESG経営と、サスティナブルであることで企業の価値が高まり株価などがあがることがわかってきています。世界の投資や緊急関連の40%以上がこのESG関連となり2022年ごろに話題となりました。この流れは、一層増していくことが予想されます。
個人的な話になりますが、私も同じ買い物であれば、環境や社会にいいものであることがわかるとちょっと応援したくなります。D2Cブランドではこの応援したくなる。お客様から商品だけでなく未来や社会への取り組みなどを支持されるかどうか?ここに成否を分けるポイントがある。といっても過言ではありません。
高級感と温もりを兼ね備えた素材としての木
木を使うと、直感的に自然や温もりを想起させてくれます。蓋やパッケージなど、細かなもので、そんなことしても小さなことで大して貢献できないよ。と思われるかもしれませんが「細部に神は宿る。」という伝説的なデザイナー「ミース・ファン・デル・ローエ」の言葉にもあります。こういう細かなところにこそブランドの真髄がでるものです。
環境配慮とブランド体験の両立
さて、木の箱や副資材で化粧品のパッケージなどをつくることで欠かせないことにブランド体験があります。見た目のやさしさや温もり感など、多くの人が気に持っている印象をブランドにのせることができます。一眼見ただけで、これは「やさしさ、ぬくもり、環境にやさしい」が伝わる。そういう素材。それが木です。
また、それだけではなく、触れた時のさらっとした感触、ふわっと香ってくる木の自然な香り。木の香りや森の自然な香りは、苦手という人がすくないのがポイントです。
もちろん商品のなかには製品の素材の香りがするとしても、商品を買って、楽しみにして、蓋や箱、パッケージを開けた時の香りはとても重要です。これを自然の香りにすることで、第一印象がよくなります。香りを感じる嗅覚は、脳の感情や長期記憶を司るところで感じ取るため、ポジティブなイメージが作られてそれが持続していきます。
見て、触れて、香って、マーケティングをやってらっしゃる方にはご理解いただけるかと思いますが、その一瞬で、「これ、いいね。」と思っていただけるかどうか?木なら自然とメッセージをそのままストレートに伝えるブランド体験をマーケティングやブランドのなかに設計できます。
木製化粧品容器の具体的なメリット
さて、シンプルにこのあたりは実物や、イメージを見ながらのほうが言葉以上に伝わると思いますので、実績などを交えていきます。
こちらは、私たちとロゴナジャパン様とで開発したLuamo木製メイクパレットです。
差別化しやすいデザイン性

ちょうどこのイメージのように、サスティナブルなイメージを視覚的に作れて、伝統的な木工加工なども未来につなぐ。
D2Cブランドで化粧品を販売されているので、あればマストになりつつあるこういったメッセージ性を自然と商品のなかに取り込むことができるようになります。
さて、そうなると、化粧品などのD2Cでは、自然とのつながりを製品の中の素材や機能性以外のどこに求めるか?というと、副資材や蓋、カバー、シールなどに及びます。
蓋だけでも、上のようなイメージで綺麗に纏まって、自然に貢献するメッセージを視覚的に見た目の一瞬で伝えることができるようになります。
手触り・質感による高級感アップ
価格がどうしてもあわない。でもはじめたい!という場合は木のシールをパッケージにすることでも始められます。
ボトルに貼るとこんなイメージに

詰め替えパッケージにもしっかり対応できます。木のもつ質感はシールにしてもそのままです。
木製の副資材として、ケースや蓋などをつくるとなると、それなりに価格がかかってしまいますが、テスト的に木でお客様の印象がどれだけわかるのか?を確かめてみたいなどであれば、木製シールや木のステッカーでパッケージをつくるのがおすすめです。木のシールや木製ステッカーなら触ったときのざらっとした感覚、木目と高級感だけでなく自然のぬくもありを感じる商品に自然と仕立て上げてくれます。
https://novelty-moku.com/product/jb358/
本物の木を薄くスライスして折れ曲がりにくい加工を施した木のシール。耐水加工なども可能です。詳細は上の画像をクリック!
リサイクル性・再生素材活用の可能性
ここ最近D2Cに限らずですが、利用済み容器の回収までをサービスにいれた商品が多くなってきています。容器などにプラスチックや瓶などを利用されていたりする場合に回収して、洗浄、殺菌を施して商品として販売をするものです。
このモデル自体は、それこそ昭和の時代の空き瓶回収のようなもので、この時代になって環境にやさしいということで復活してきています。
欧州などではオリーブオイルなどで容器だけを販売して、量り売りでお客様がその容器に入れて購入を楽しくするという売り方が人気となっているともいいます。
木なら、もしあやまって処分してしまっても環境にやさしく、アップサイクルとして木端やおがくずをPP樹脂に混ぜて木のプラスチックケースを作ることも可能です。
Kitto+ 樹脂成形サービス 木製品をつくる際に生まれるおがくずや木端を用いてつくる本当に環境にやさしいを目指した木のプラスチック
上のような商品をつくることができるので、今販売されている化粧品のプラスチック部分を木のプラスチックしてエコ対応にすることもできます。
D2Cブランドにおける木製容器の活用方法
D2Cの化粧品ブランド様がどのように木の容器を用いていくのか?こちらもイメージをもちいて説明していきます。
ECサイトで映えるビジュアル戦略

D2Cでは、ECサイトやモールに商品一覧で検索したときに、プラスチックなどのなかに木の質感で自然と差別化をすることができます。
お客さまに、これとこれ以外。なんか某有名ホストの方みたいになってしまいますが、まさに「俺か俺以外か」の印象をお客様の心の中につくることが見た目ではありますができるようになります。
ブランドストーリーとの親和性(自然・SDGs)
さらには、自然素材をつかっていて肌にやさしい。(これだけだと全然差別化にならないし、だめだけど…)という商品コンセプトがあったとして、パッケージにもしっかり自然素材をつかい人にも社会や環境にもやさしい。というブランドメッセージをつくることなできます。
これについては、上のバナーをクリックいただけると詳細を確認できます。
https://novelty-moku.com/esg-contribution
ギフトボックスや限定ラインでの導入
もちろん、一般販売の商品ラインナップに入れると高額になりすぎるなどであれば、ギフトや限定生産でロット100個だけなどもつくることができます。
テスト販売的に実施することで、木で蓋や箱などをつくることで、どういった効果があるかを確かめてから本格的な商品ラインナップに加えるということもできます。
OEM・ODMで木製容器を導入する際のポイント
では実際にOEMやODMで木で副資材として箱やケース、蓋などをつくる場合にどのようなことができるのか?について説明していきます。
対応可能な容器の種類(ボトル・キャップ・ジャー・ギフト箱)
まずは、どのような商品、副資材、容器に対応ができるのか?といいますと、ほぼすべていけます。
木だけであれば、キャップ、蓋やケースはつくれますし、先の樹脂成形サービスと加えるとボトル自体を木の素材でつくれます。
「え?これつくれる?」というものがありましたら、ぜひ気軽にお問い合わせください。
コスト感とロット数の目安
コスト感についてもピンキリです。お作りする個数、ロット数が少なくなると高くなりがちですし、多くなればお安く提供できます。
ただ、とはいえ、いきなり大ロットでつくる。というのはちょっと怖いと思います。
おすすめなのは、小ロットで限定生産やテストマーケを行い、そこでの反応をみて改善したり、利益の出る数量で本格的に販売をされたりという形がおすすめになります。
化粧品ではないですが、利益率やロット数に応じて価格が変わることについてまとめている記事があるのでそちらをご確認ください。
コラム:OEM雑貨でサスティナブルD2Cを始めたい!最低ロット・費用・納期の丸わかりガイド
国内外のOEM/ODMトレンド
さて、化粧品関連はもうOEMもODMもレッドオーシャンですね。品質がよいというのはもちろん大事なことですが、そこに加えてサスティナブルであることで環境や社会への配慮がどうなっているのか?D2Cであればここに差別化のポイントを抑えるのは必須になってきます。
また、海外製造となると気になるのがちゃんとトレーサビリティが効くのかどうか?ということだと思います。特に海外製造でOEM/ODMをとなると現地の管理がどうなっているか?などしっかりと確かめて、できれば現地に行って確認するのをおすすめします。
ちなみに、弊社はお客様から求められない限り国内製造を基本にしています。
なので、すこし高くなりがちですが、この環境と社会への配慮、トレーサビリティについては確かな自信があります。
まとめ|木製容器で「サステナブル×デザイン」を武器にする
化粧品D2CやOEMの競争環境では、品質や機能、デザイン性だけでなく「社会や環境にどう貢献しているか」についてもしっかりとやっているかどうかが問われるようになってきました。
といいますか、以前と比べてほんとうに品質のいいもの、機能的で便利なもの、デザイン的におしゃれなものが増えました。このあたりはもうやらないと市場に出ることもできない前提条件となってきていると言っても過言ではないかもしれません。
そんな社会という背景もあって消費者心理には購入や消費はただモノをてに入れるという行為や消費というものから、これを応援したいから購入する投票のようなものになってきています。
木製の化粧品容器は サステナブルな取り組みを直感的に伝えられる素材 です。
「プラスチック削減や環境配慮を消費者にわかりやすく伝えられる」「高級感や温もりのある質感でブランド体験を向上できる」「小ロットや木製シールなどスモールスタートから導入できる」「国内製造や地域材を活用すれば、ストーリー性や地方創生にもつながる」
木製容器は、ただの副資材ではなく、ブランドの理念を形にして自然とつたえることできる「メッセージツール」といえます。
ギフトや限定ラインなど部分的な導入からはじめても、木製シールで簡易的にはじめても、ブランドへ新しい価値を与える一歩になります。
これから化粧品D2C・OEMで差別化を図るなら、木製の化粧品容器を戦略のひとつに加えること が、ブランドの未来を拓く鍵になってくると思います。
それでは、最後までお読みいただきありがとうございました。
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